毎年12月12日は「漢字の日」である。この日は清水寺で「今年の漢字」が公表されるが、これがすっかり年末の風物詩として定着したように思う。では、ここで歴代の「今年の漢字」のうち、REITが出来た2001年以降のものを振り返ってみよう。

漢字
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年

無作為に並べられ、「該当するものを結びつけよ」と試験で出題されても、抵抗感なく解答できるものもあれば、悩むものもある。空欄の穴埋め形式だったら、正直なところ半分も答えられないだろう。「今年の漢字」は?だが、個人的には「辞」(安部首相をはじめ、閣僚の辞任が相次いだ…)かなと思っている。

 ではここで「J−REIT今年の漢字」を考えてみる。個人の主観100%である点は許されたい。

漢字 備考
2001年 J−REIT市場が「誕生」した記念すべき年
2002年 年末時点の上場銘柄数が当初(2001年9月10日)の3倍になり、時価総額は2倍になった
2003年 ユナイテッド・アーバンの上場で、1〜12月まで全ての月に決算期銘柄が揃った
2004年 初の「居住系特化型」銘柄である日本レジデンシャルが上場し、ニューシティ・レジデンスがそれに続いた
2005年 新規上場が13銘柄を数え、一気に市場が拡大した
2006年 新規上場が12銘柄、また増資も2005年までの上場28銘柄のうち12銘柄が行い、結果として時価総額も年始〜年末で約7割増えた

いかがだろう。当たらずとも遠からずではないかと自負しているが…。
 さていよいよ今年である。増資が昨年以上に活発だったことを考えると「増」だが、さすがに2年連続というわけにもいくまい。5月末までなら間違いなく「昇」だが、それ以降を考えると「落」になる。また「終」は言い過ぎだ。「失」くらいが適切か。

  • 失…時価総額がピーク時からみて約2兆円ほど「失」なわれた。成長神話に支えられた信頼が「失」なわれた。