東証REIT指数と東証マザーズ指数


上の図はこの1年間の東証REIT指数(ピンク)及び東証マザーズ指数(青)の推移を比較したものである。昨年のこの時期ほぼ同じ水準だったのが、片や約1.5倍に上昇し、もう一方は約2分の1まで下落、結果両者の差は3倍近くまで開いてしまった。この差はいったいどこから生まれたのであろうか?

東証マザーズ市場は現在200弱の銘柄が上場しており、その中にはミクシィ、比較.com、ドリコムといった顔ぶれが並んでいる。一方REITは約40銘柄だから、銘柄数は約5分の1に過ぎない。しかし時価総額となると、REITは東証マザーズの約2倍近くである。つまりREITは1銘柄あたりの時価総額が非常に大きいのだ。逆に言えば東証マザーズ上場銘柄はそれが小さいわけだ。上場後のチャートを見ても先に挙げた銘柄は上場が頂点でその後は緩やかな右肩下がり的な傾向が見られ、その点でもREITとは一線を画する。

投資家は正直だ。個別銘柄のチャートかそれとも指数のチャートか、いずれを重視しているかはわからないが上記の図を見れば、誰しもREITを買う方を選ぶだろう。しかもREITは東証一部上場(スターツ・プロシード除く)であり、安心感という面でも格上の存在である。投資信託でもバランス型ファンドにREITを一部組み入れるところが非常に多く、その点でも東証マザーズ市場はどんどん苦しい立場に追い込まれている。

ジャスダックヘラクレスといった他の新興市場も同様に苦しんでいるようだ。一時的なものかもしれないが、今のREIT市場には周回遅れくらいの差をつけられており、多少の挽回ではとても追いつけなくなっている。お金には「とても寂しがり屋で、いつも仲間の多い方を選ぶ」習性・特性があり、それは上の図が証明しているだろう。1年後にこの差はもっと開いていると予想する。

  • 来月の主なスケジュール
    • 25日:6月決算期銘柄権利付取引最終日。
    • 26日:6月決算期銘柄権利落ち

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